通り道の希望

駅の裏路地。 そこを行く当てもなく、ふらふらと歩いている一人の女性がいた。 「…私、なんでこんなことしてるんだっけ。」 ふと女性はポツリとつぶやく。 「あぁ…そうだ。私、ついかっとなって飛び出してちゃったんだっけ…。」 そうつぶやき、彼女は数十分前の出来事を思い返していた。 ―――ガチャッ 玄関のドアが開く音がした。彼が帰宅したのだ。...
あるストリートシンガーを通して、通りすがりの誰かが希望とか元気とか勇気とかをもらう話。