天使


「ねーねー」

突然、小さな女の子に声をかけられた。

「何かな?」

思わずにこにこしてしまう。

「どーしてそんなにわらってるの?」

真っすぐな目でじっと見つめられる。

「んー……幸せだからかな。」

ごまかすように笑顔で言った。

「かわいそー」

女の子は私をじっと見たまま言った。

「…え?」

「おねーさん かわいそーだね」

女の子はそう言うと、ぱたぱたと去っていった。


end.